忍者ブログ

なるにわ ぶろぐ

「なにものか」でなくともよい場所、なるにわのブログです。
なるにわの活動、づら研などについて
おもに、コーディネーターの山下耕平が書いてます。

© NPO法人フォロ

   

森岡正博さん講演会

061119.JPG
昨日は、哲学者の森岡正博さんをお招きし、講演集会を開いた。
演題は「悔いのない人生を生きることは可能か?」。
森岡さんは、小難しいリクツや抽象概念ではなく、ご自身の経験をベースに、自分の感覚でキャッチしているものを、ナマのままに話してくださった。
話は、森岡さん自身が、ひきこもっていた経験があるということから、始まった。



大学に入るまで、ひたすら親の敷いたレールの上を歩いてきたこと、大学に入ってひとり暮らしになって、それまで抑えていたものがバクハツしたこと、世間的には羨望されるような大学に入りながら、ほとんど行けなくなって留年を繰り返したこと。親とも決裂し、支えてくれる友だちもなく、絶望的になっていたこと。しかし、どこかで、そのサイクルが終わって、自分のやりたいこと(ものを考え、書くこと)が見つかり、そのために社会を利用してやろうと思えたこと。それまで囚われていた価値観は、自分が変わることで、まったく、囚われることではなくなったこと。人間は、かならず変われる可能性を持っていること。しかし、それには機が熟すことが必要で、それがいつかは本人にもわからないこと……。

そこから、話は「無痛文明」におよび、自傷行為や自殺についても、踏み込んだ話があった。そして、問いは「悔いのない人生を生きることは可能か?」というところに行き着く。生きていれば、いろんなことがあって、個々には悔いはたくさんあるだろうけれども、そういうことも含めて、人生を丸ごと、「生まれてきてよかった」と肯定できるか?
森岡さんは、そこで、思索中の筋道をいくつか示してはくれたが、結局、それは、自分たちに返ってくる問いで、問いへの「答え」が示されたわけではなかった。
質疑でも、さまざまな質問があったが、問いは、すべて本人に返されていたように思う。
森岡さんのお話は、明快に現象を腑分けして、わかりやすく説明してくれるようなものではなく、むしろ、モヤモヤとした問いの最前線に、私たちを連れていってくれた。

しかし、せっかくの講演会が、広報が悪かったのか、悪天候のせいか、参加者が少なく、その点、私にはとても「悔い」が残った……。これは、悔いるより反省して、次に活かしたい。
(やました)

COMMENT

NAME
TITLE
MAIL(非公開)
URL
EMOJI
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
COMMENT
PASS(コメント編集に必須です)
SECRET
管理人のみ閲覧できます

無題

  • by おさ
  • 2007/01/16(Tue)17:02
  • Edit
広報してくだされば馳せ参じましたのに…。私森岡さんの著書読みました。あの分厚いのも。でもこのブログ書いてる人、ものすごく「要約力あり」です。山田ズーニーさんのいう「松の要約」ができる方だとお見受けしました。だから内容がよくわかり、少し満足しました。ありがとう。

TRACKBACK

Trackback URL:

Profile

HN:
なるにわ
HP:
性別:
非公開
自己紹介:
「なにものか」でなくともよい場所、なるにわ(NPO法人フォロが開いてます)。毎週土曜日の午後にサロンを開いているほか、づら研(生きづらさからの当事者研究会/月に1回)、終末ティータイム、冊子『もじにわ』刊行、なるにわラジオ配信などの活動をしています。ブログは、おもにコーディネーターの山下耕平が書いています。

Twitter

ブログ内検索

カレンダー

05 2017/06 07
S M T W T F S
2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30

最新コメント

[04/06 鳥居]
[02/08 みやすけ]
[01/13 山下耕平]
[01/13 M]
[11/21 山下耕平]

Since 2006.11

QR Code

携帯からもアクセスできます。

AD

PR
Copyright ©  -- なるにわ ぶろぐ --  All Rights Reserved
Design by CriCri  / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]