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なるにわ ぶろぐ

「なにものか」でなくともよい場所、なるにわのブログです。
なるにわの活動、づら研などについて
おもに、コーディネーターの山下耕平が書いてます。

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逃げ道の研究

今回のづら研は、「逃げ道の研究」だった。

前回、狭窄さんの研究(視野狭窄さん)で、狭窄さんがいらっしゃっているときは自覚できないもので、自覚できないから悪循環してしまったりする、自覚するには、狭窄になってしまっている関係から距離をとって、ちがう人間関係や、ちがう感覚世界に身を置くこと、第三者の空気を入れることも必要(ただし暴力的な介入は問題)という話があった。つまり、逃げ道がないとしんどい。そこで、どうやって逃げ道をつくれるか、考えてみようということで、今回は「逃げ道の研究」ということになった。


●物理的に逃げても……

まず、不登校を経験した方から、自分のときは「学校に行かなくていい」とか「図書館に来てもいい」なんて選択肢はなくて、不登校になったときは、ひたすらゲームに逃げるしかなかったという話があった。
不登校といっても、学校から物理的に逃げただけでは逃げたことにはならなくて、親や周囲の目、社会の価値観など、幾重にも取り囲むものがある。そこから逃げるには、ゲーム、レゴ、本、テレビなどに没入することで、自分に逃げ込むしかないというような話があった。しかし、最近はネットの普及もあって、ゲームもオンラインゲームだったりするので、良くも悪くも自分にこもるようなことはできないという話もあった。


●「選択」か「逃げ」か?

また、「選択」というと意識的なものだが、「逃げる」というのは身体反応に近く、頭では「逃げてはダメだ」と思っていても、そうせざるを得ないというような、無意識的なものだということが、いろいろな経験談から見えてきた。何度も繰り返し出てくるテーマだが、渦中のときは、言語化できない。言語化できるのは落ち着いてからのことだが、逃げるというのは、言葉で整理が着く前に、アース線のようなものとして必要なのだろう。


●親が逃げ道をふさいでしまう?

親の立場から、子どもの逃げ道をふさいでしまっているのではないかという話もいくつかあった。正面からダメと抑圧するよりも、一見、理解のあるような言葉で子どもを誘導するほうが、子どもを追いつめてしまう、真綿で首を絞めるようなこともあるのではないかという話があった。また、親も子育てからは逃げられないので、ほどよい距離感を保つのが難しいという話も。そういう意味では、親子関係は、学校との関係以上に難しいかもしれない。


●体育会系の価値観は

体育会系の文化では、逃げたらダメ、立ち向かうべきという価値観が根強い。それは学生時代の部活動だけではなく、会社などでも根強くある。それはゴールが設定されているときには強さを発揮するかもしれないが、ゴールを自分で設定しないといけないような現在では、ガマンが自己目的化したり、ブラック企業のように悪いところばかりが出てしまっている。逆に言えば、そういう時代のなかで、逃げ道のあり方も複雑になってしまっている(尾崎豊が「この支配からの卒業」と歌ったようにはいかない……)。


●自分から逃げていてよい?

しんどい環境や関係から逃げることは必要でも、ずっと逃げっぱなしでよいのか、自分から逃げてしまっていてよいのかという話が、いくつかあがって、後半は、そのあたりを考えてみた。

一時的にはよかったと思えても、葛藤や悩みは尽きない。まあ、どう転がっても葛藤や悩みは尽きない気もするが、そういう葛藤や悩みと向き合うのでもなく、ひきこもっているなかで、気力を奪われていることもあるのではないか。仕事だけではなく趣味などに向かう気力もなく、自分に壁を立てて、一見、楽になったようで、苦しいままのこともあるのではないか、という問題提起があった。

ということで、次回は「自分の壁」をテーマとすることになった。
6月6日(月)13時~大阪ボランティア協会にて。よかったら、どなたでもご参加を。
(文責・山下耕平)

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「なにものか」でなくともよい場所、なるにわ(NPO法人フォロが開いてます)。毎週土曜日の午後にサロンを開いているほか、づら研(生きづらさからの当事者研究会/月に1回)、終末ティータイム、冊子『もじにわ』刊行、なるにわラジオ配信などの活動をしています。ブログは、おもにコーディネーターの山下耕平が書いています。

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